柳 真佐域ブログ

好きなものを好きなだけ語るのだ

シュプランガー「求める価値の違い」~権力型について~

ドイツの心理学(教育学・哲学も)者、シュプランガーが唱えた位『価値類型論』というものがある。

 

簡単に言って、人間の持つ価値観を6つに分類するというものだ。

 

その6つは、

  • 経済型…金銭的・社会的地位に価値を置く。
  • 理論型…理論が通じることや真理に価値を置く。
  • 審美型:美的なもの、楽しいことに価値を置く。
  • 宗教型:神を崇め、信仰に価値を置く。
  • 権力型:他人を自分の意のままに従わせることに価値を置く。
  • 社会(交)型:社会への奉仕活動や、福祉にかかわることに価値を置く。

 

だ。

 

自分がどれに当てはまるか先に知っておく方が、理解が早いかもしれないので、診断テストのURLを乗っけておく。

 

https://curazy.com/archives/142622

 ↑ 6タイプ診断

 

ちなみに僕は今回のテーマである、権力型だ。

 

まぁ自分が権力型なので、その権力型の特徴を述べられるということから、書き始めているのだが。

 

はじめ僕はタイプ診断をする前は、審美型だったらいいなと思っていた。

 

しかし、蓋を開けてみたら、6つの中でも、一番なりたくない権力型を診断された。

 

権力型の特徴は、自分の力を示すことが何より価値があると思っている人間だ。

 

僕がこれまで見てきた小説やアニメや漫画などを、美しいから、読んでいていい気持ちになるからという理由で選んでいたつもりだった。

 

しかし、診断してみてそれは根底から覆されるようなアイデンティティの危機を感じた。

 

僕が今まで読んできた物語は、その物語を分かる(数少ない)人間だと言ことを、誇示したいために、自分のセンスの良さを周りに知らしめたいあまりに、美的なもの、センスを感じるものを選んできたのだということだ。

 

我ながら、全く鼻持ちならない人間である。

 

そうやって考えてみると、僕は日常的に、コイツよりは上、お前よりも上、俺はこんなことが出来てお前たちよりも優れている、こんなことお前たちじゃ考えられないだろう、と人を見下してきた。

 

実際見下していても、実生活が子供部屋障碍者おじさんの現状、何の自信があってお前は人を見下しているんだという酷く滑稽な現実があるわけだが。

 

ともかく、僕は美的なものの美しさより、美的なものの力にしか興味がなかったのである。

 

よって、自分に力があると勘違いしている痛い奴が、僕の本性なのである。

 

権力型の特徴として、その集団の中だけで、自分のプライドが守られれば、自尊心が満たされる。

 

友人の中でも、まず最初に侮られたくないと思うのが常である。

 

自分にはこういう力があります。利用できるなら利用してください。けど、侮ったら容赦はしませんよ。返り討ち、ともすれば同士討ちするくらいの爆弾を抱えています。

 

なんて、思っているのだから、社会に出た時に、厄介者扱いされるのは目に見えている。

 

僕はこれを勉強してこなかったら、いつまでも自分自身が振るえる力を、『正義』と勘違いして、振るい続けていただろう。

 

思い返せば、力を誇示した際に、いつもトラブルに見舞われてきた気もする。

 

自分を分析することは大事だ。そこに反省があれば人は変わっていけるはず。

 

権力型にもいい面がある。

 

勉強は人より優れたい、自分が他人より優位に立てる材料としてあるだけと考えているから、他人に見下されないように努力をする。

 

力が自分にないのは権力型として致命的だからだ。他人を見下せるまで努力をする。

 

それに、実際のところ、自分の力なんて大したものではなく、自分よりも良くできる人、それに社(交)会型のような、自分の利益など微塵も考えなく、ただただ人に奉公するのが自分の価値だと思っている人もいる。

 

何故そのような人がいると断言できるかと言うと、僕の母がそういう人だからだ。

 

自分の母だからそう見えているのかも知れないが、家族の為に尽くしてくれる母の姿を見ると、何故この人はこんなに辛い思いをしてまでも、奉仕することを止めないのだろうと疑問が湧く。

 

そういうところで、自分にはそれは出来ない、考えられない、自分よりも上がいるという事実に、権力型の人は多くの挫折を味わっている。

 

そして、自分の能力を自分で讃える、悲しい生き物なのだ。

 

権力型の人間は、マウントを取りがちな若者に多く見られると思う。

 

ただ、僕の周りには少ししか見受けられないので、何とか人間関係の均衡が保たれていると思う。

 

皆うまく隠しているだけなのだろうか。

 

権力型の可愛いところを言うと、その誇示している力を、褒めてあげること。

 

褒めてあげれば、権力型の人の自尊心が満たされる。

 

そうして自尊心を満たしてあげて、どんどん調子に乗らせて、その人が有頂天になって、他の大きな力に潰されるという図式を、面白く見守る、ということも出来る。

 

人間がどんどん調子に乗っていく姿をみるというのは、その先にある確実な挫折を込みで面白いものだ。

 

僕の友人のリョウ君も、僕がそうやって付け上がって調子に乗ってあれこれやって、最終的につぶれていくのを見るのを何よりの愉悦に感じている。

 

まぁ、権力型の僕としては、それも上回る成果を上げなければならないと思っているが、そこは「4タイプの人でなし」の『理想』タイプである手前、難しいと思っている。

 

外から情報キャッチするのも楽しいが、自分の内面を探ってみるのも面白いと思う。

 

僕は自分が権力型だと分かった時、腑に落ちる部分が多く、ある意味納得してしまった。

 

納得してからは、楽なもので、自分は力を見せつけたいから生きていると割り切れて、だったら、小説なり発現なりに力と実績を持たせて、周りを認めさせてやる!と発奮出来た。

 

それと、その発展形である、力を見せつけることは恥ずかしいことだと、自分で思うことによって、バフをかけるという手法を思いついた。

 

この成果が上がったらまた続きを書こうと思う。