柳 真佐域ブログ

好きなものを好きなだけ語るのだ

読書感想

人生の法則ー2ー

人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人 https://www.amazon.co.jp/dp/4023308838/ref=cm_sw_r_tw_apa_i_8BuUEb35C27X1 司令型は厳しいよなぁ、自分にも他人にも。 一切の甘えを許さず、努力することを求める。 司令型は研ぎ澄まされると悪口が鮮…

夢十夜 ~一夜・六夜~ 夏目漱石

~一夜~ あ~凄い良かったんだけど、なんだろう、最後のは女が花に百合に生まれ変わったってことなんだろうか。 僕的には百年待っているのが出来なくて、百合に浮気したように思えたので、漱石の夫婦がどんな最期を迎えたのかは知らないが、 自分の妻が死ん…

人生の法則―1―

人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人 https://www.amazon.co.jp/dp/4023308838/ref=cm_sw_r_tw_apa_i_8BuUEb35C27X1 自らに高いハードルを設け、要らぬ(要る)プレッシャーをかける岡田斗司夫カッコいい。 凄いなぁ、でかいこと言うだけある実…

女生徒 太宰治

女太宰悪くないぞ。描写も心象も悪くない。 ただ書いてるの想像するとちょっとキモいけど、スラスラも読めるし引っ掛かりがない。 眼医者のシーンがいいな。詩を感じる。 不幸なのは相変わらずで、結局自分が愚かなのも変わりなくって感じか。 あとちょこっ…

悲鳴をあげる身体 ~自分の身体~ 鷲田清一

いや~つまらん。 何が言いたかったかまとめると、人間が自分の持つイメージ像というのは、自分の目には見えなかったり、 感覚し得なかったりすることを想像し補うことで自分という「像」を作り上げるのだって言いたかったんだろうけど、 そんなことは明文化…

旅学的な文体 ~木を伐る人/植える人~ 赤坂憲雄

あ~~~~~~~~~~~~~~嫌いやわぁ!!! 自然を大事にするなら木を伐るなとは言わないふりをして、現代の人間の木に対する向き合い方を、宮沢賢治の『種山ヶ原の夜』と縄文時代の三内丸山の遺跡を通じて、 クソ説教を垂れる、だからなんですか、そ…

西洋の眼 日本の眼 「間」の感覚

いや~~~~~~~~~!!!クソつまんなかった!!! 頭が霞みがかるくらい言っていることが当然すぎて、自分はなぜこんな評論を呼んでしまっているんだろう(単元なので仕方ない)と思ってしまった。 結論部も薄いし、結局タイトル回収の「間」について…

風の又三郎

愛らしいのに恐ろしい。 ほっこり和むところに冷や水を背中にそろそろとかけられたようなゾゾゾっと来るものがある。 動物の視点で絵かかれる物語は、多分しっかりと観察から裏打ちされているんだろう。 ひょっとしたらこんな話があるんじゃないか、という想…

疲れすぎて眠れぬ夜のために~交換は愉しい~ 内田樹

いやぁ~、クソ面白い評論だったな。 人間の一番つらい拷問から始まって、それを他人と協力する仕事として協働するとどう人間の心境は変化するのか、 人工知能の走りである、「イライザ」の端的な返答を伏線に、クロマニョン人、ネアンデルタール人の交換の…

「いいひと」戦略ー13ー

↓Amazon「いいひと」戦略 https://www.amazon.co.jp/dp/4838724063/ref=cm_sw_r_tw_apa_i_NhdOEb5CDV83N 話しかけるのもアタリをとるようにたくさん話して本当に言いたいことに近づけていくってゼミでも言ってたな。 自分がして欲しいことを他人にやってあげ…

さがしもの ~旅する本~ 感想

本作のポイントは、リアリティーとドラマ性のバランスのとり方だ。 こんなことあったらいいなという日常の中に潜む非日常を、人生の中のスパイスとしている。 にしても、主人公、私の無能っぷりが目に余る。 作家というものは本に対して真摯に向き合っている…

リーンの翼

濃い!濃いわ~!色んな貝を煮詰めて煮詰めまくった凝縮エキス全開の、農耕強烈さ加減がヤバイ! 今まで読んできた本の中で、一番内容の詰まった味がする。 富野さん凄いなぁ~、こんな文を書く人だったんだ! 閃光のハサウェイを読んだ時には、あまりの難解…

氷菓

小市民シリーズに続き、読み始めた古典部シリーズ。京アニが高クオリティでアニメ化したのでも有名な日常ミステリーの決定版。 主人公、折木奉太郎の一人称で語られる、灰色から薔薇色の青春へと向かう高校生活は、日々多くの謎が垣間見える。 気にしないと…

悲嘆の門(下)

孝太郎がどんどん強く、そして弱くなっていく。 強さとは自分の弱さと向き合えるものに分かるもの。 孤独で戦ってきたものに与えられるもの。 困難に立ち向かっているものに、気が付いた時宿っているもの。 相反するその二つが胸の中にあるから、人は人らし…

羅生門・鼻 ~羅生門~

多分人生で初めて読んだ羅生門は、哀愁に満ちていた。 最初のシーンが実に印象的だ。 雨やみを待っているのか、それともどこへ行ったらいいのかわからないでいる下人の心持は、実に哀愁が深い。 いくつものレイヤーが重なった名文だと思う。 この京が荒んで…

私とは何か「個人」から「分人」へ~「本当の自分」幻想~ 平野啓一郎

「本当の自分」なんて大々的に銘を打つなら、アイデンティティを揺らがせるような大評論を聞きたかった。 目新しい発見もなく、正直退屈感を抱いた。 身近な事例から「本当の自分」とは何かを探求する書き筋も印象が良くない。もっと頭のいい話を聞きたかっ…

幸福の無数の断片~新しい地図を描け~ 中沢新一

総評 目に見えていない地図の存在は、盲点だった。 世界がまだ冒険心に満ち溢れていた時に比べ、近代に迫るにつれ、物質的体験のようなワクワクする冒険はこの地球から無くなっていった切なさが、文章から感じられた。 その代わりに、新たなる視点を持つこと…

悲嘆の門(中)

孝太郎の抱いた怒りは、紛れもなく正義の怒りだ。 自分の踏み込んだ先にあった〈何か〉以上のものとの出会いでもあっただろうが、これは間違いなく正義の怒りだ。 この感情が多分、孝太郎を突き動かす原動力になるだろう。 文章が完全にノッている。こうでな…

坂の上の雲(一)

三主人公、秋山好古(兄)・秋山真之(弟)・正岡子規(真之の親友)を中心とした、明治~大正の時代を駆け抜けた歴史小説。 好古はぼうっとしていそうでも、芯が強く、真之は跳ねっ返りの悪餓鬼、子規は天賦の才を持っているような印象。 書き方もそうだし…

君たちはどう生きるか

んんん~!物凄く良い本を読んだよいう読了感。 これを中学生の時に読んでいたらと考えると、とっても惜しいような、それでも今読んだことで、 この本の良さを10割受け止められる自分がいることは、これまでの読書経験(人生)の賜物なんだろうと思う。 他人…

はてしない物語(上)

いや~ヤバい。え? マジでこれが1970年代の児童文学?達しすぎでしょ!行き着いちゃってるよ! メタ的な手法といい、ファンタジーの終わりを書いているといい、感服です。完敗です。 モモに比べて暗いし、クセもあるなぁと思ったけど、終わってみたらすべて…

すべてがFになる

久し振りに小説を読んでいると歓喜したが、wikiを見た時、何だ、ミステリなのか。と思ってしまうのは何故なんだろう。 ミステリがミステリーの進化の形であれば、きっとそんなに残念に思う気持ちもないのだろうが、どうしてもトリックを狡く感じてしまう自分…

アキハバラ@ディープ

友人とのゲーム製作の為に、再読したアキハバラ@ディープ。 対人に難のある旧式のお宅の起業譚。IWGPを秋葉原らしい人物で書き直した印象。 分かる人が分かればいいよって感じの文章が、不親切で、昔より苦手だが、端々に面白みがあるから、まだ読める…

銀河鉄道の夜

なんて美しい悲しく寂しい、そして優しい物語。 見ている世界が綺麗過ぎる。 心の中が純粋じゃないと書けない。手法とか技術とかじゃなくて、情景が美しくも寂しい哀愁に満ちている。 物の見方とか一人の気持ちとかが痛いほど伝わるんだけど、全然嫌味じゃな…

悲嘆の門(上)

この前、過ぎ去りし王国の城を読んだばかりだが、久しぶりに宮部みゆきの分を読んだ気がする。 導入から過酷な環境の中で生きるマナちゃんの描写から始まり、息を呑んだ。 やっと今更になってだが、男性的な文と、女性的な文の違いが分かってきた気がする。 …

皇国の守護者3

出だしから面白い。 新城直衛という人間をどう描くかで、 この物語が面白いものなのか、 なろう小説のように酷く陳腐になってしまうのかの分かれ目だと思 う。 新城を滑稽に、ひ弱に描くことには、 細心の注意を払わなければならない。 強さを描く時もまた同…

哲学大図鑑

また小難しい御託から始まりやがってボケェーーーーーと思って読 み始めた哲学書(図鑑)第一号。 まさか自分が哲学の本を読むことになろうとは。 本の縁というものは、計り知れない。 本当は博愛主義者の本が読みたかったのだが、 図書館に置いていないと言…